弥生の塩﨑です。
2015
年(平成27年)101日からのスタートを予定していた消費税率10%。みなさんご存知の通り、経済状況などを鑑み、税率アップを1年半先延ばして、2017年(平成29年)41日からスタートすることが昨日正式に決定しました。いまさらですが、今回の改正で、中小企業・個人事業主が押さえておきたいポイントをまとめてみました。

消費税率はこう変わる

 

消費税率10%のスタート時期
消費税率
10%のスタートは冒頭に記載した通り、2017年(平成29年)41日から。そして、この変更には、景気が悪化等した場合に消費税率10%を再度先送りにする「景気判断条項」が付いていません。そのため、どんな状況になろうとも、2017年(平成29年)41日に必ず10%になることが確定しています。

 【主な改正点は以下の通りです】

 ・消費税率10%2017年(平成29年)41日からスタート

 ・消費税転嫁対策法も期間が延長。税抜表示が2018年(平成30年)930日まで大丈夫

 ・国外事業者が提供する電子書籍・音楽・広告の配信等の電子商取引も消費税の対象に

 ・消費税改正に伴い、住宅ローン減税やエコカー減税等も内容を修正等したうえで期間が延長

 

なお、消費税率が10%になる半年前の2016年(平成28年)930日までにやっておきたい「経過措置」がありますので、今のうちにしっかりと準備進めておきましょう。


経過措置について
消費税率が
8%に上がるときも半年前から「経過措置」という施策が取られたのを覚えていますか?これは、「駆け込み需要とその反動等による影響が大きい」取引などについて、「一斉に今日から消費税率を上げます!」とするのは難しいため、ある程度猶予を持って、消費税率を決定しておく制度です。今回もその経過措置が取られています。


消費税率が
8%にアップする際、特に有名になった「経過措置」が、工事の請負等契約です。8%への引き上げ時にニュースでもよく取り上げられた「住宅は半年前までに契約しておくと消費税率が5%になる」という取引のこと。この「経過措置」では、仕事の完成・完了とお金の支払を約束したものの、目的物の引き渡しが長期にわたるような請負契約が対象となります。そのため住宅の販売だけではなく、製造の請負契約や測量、地質調査、ソフトウェアの開発などもこの経過措置の対象です。これらの取引について、2016年(平成28年)930日以前に契約を締結した場合、2017年(平成29年)41日以降に目的物の引き渡しを受けても、消費税率が8%になる経過措置が取られました。建設業やソフトウェア開発会社などは、5%8%10%が入り乱れる可能性がありますので、請求時には注意が必要ですね。

不動産賃貸業でも気になる「経過措置」、それは資産の貸付契約です。一般的な不動産の賃貸契約では「賃料が経済事情の変動、公租公課の増額、近隣の同種物件の賃料との比較等によって著しく不相当となったときには、協議のうえ、賃料を改定することができる」といった「消費税率の変更により金額の変更を求めることができる定め」が記載されています。もし、そのような記載が契約書にない場合は、旧消費税率での請求になる可能性が出てきます。
8%時に対応済みの方も多いと思いますが、今一度確認しておいて損はないのではないでしょうか。


消費税
10%変更に向けてやっておきたいこと

消費税率が
8%になった時と同様、気を付けておきたいことは次の3つ。

消費税の課税事業者の方

消費税率が8%から10%になると、納税額が25%増加します。消費税は手元に先に入ってくる税金です。気が付いたら「納税資金がない!」という事にならないよう、注意しましょう。

消費税の免税事業者の方

物品購入時に消費税がかかるため、その分を売上高に含めて請求している免税事業者も少なくないでしょう。その場合は、売上高が1000万円を超えると課税事業者になってしまう可能性があります。免税事業者の期間の課税売上高は、1.08で割ったりせずに、その全額が課税売上高そのものになりますのでご注意ください。

すべての方
消費税率が8%に上がった際、システムの対応が完了している事業者の方は問題ありませんが、まだシステム対応をしていない場合は、早めの対応を検討しておきましょう。直前の対応は、業者に足元をみられがちになります。

その他、消費税率10%に合わせて同時スタートを予定していた食品等への軽減税率は、今回改正された法令には含まれていません。現在政府では、2015年(平成27年)の秋ごろまでに軽減税率の中身を検討し、法律を作ることを検討しているようです。軽減税率に該当する可能性の高い小売業や飲食店などの方は、今後も情報収集をしっかりしておきたいですね。



まとめ

消費税率
10%の主な経過措置が終了するまで、あと1年半あります。今一度、業務のチェックやシステム対応や、10%アップ後の景気悪化に向けたビジネスプランの検討など、早め早めの対応がオススメですね。なお、弥生でも、皆さまの業務が滞り無く行えるよう、消費税率10%への対応をしていきます。
詳しくは、こちらも https://www.yayoi-kk.co.jp/news/20150401.html もご覧ください